〜年間100公演の軌跡、その歩みを紐解く〜

年間平均100公演を16年間継続中——。
「そんな人、本当にいるの?」って思いますよね。

ですが、実際にいたのです。しかも、わたしのごく身近なところに。
その驚くべき数字を証明することとなったのは、紙チケットのデジタル化作業でした。

※ここでいう“舞台”とは、ステージ上で行われる広義の意味での演劇、コンサート、ミュージカル、そして舞台挨拶付き映画も含みます。

かてこさんの観劇チケットは、紙ベースで2007年〜2024年の18年分を記録。
(2025年分は進行中につき集計対象外へ)
スプレッドシート上で集計した結果——
なんと2009年から2024年で年間平均100公演以上となりました。

しかもこれは、あくまで紙チケットのみの数字。
近年主流になっているデジタルチケット分は、現在かてこさんと鋭意集計中です。

今回は、このチケットの記録から、かてこさんの“舞台”活動の広がりとその背景を、時代の移ろいと共に辿っていきます。

2007年:ただの遊びの一環だった“舞台”との出会い

1公演/年ペース

あくまでもチケットが残っている限りで1回/年という記録。
そもそも「チケットを記念に残す」という発想すらなかったそうです。
“舞台”はあくまで、友人とのお出かけの選択肢のひとつ。

この翌年、「観ること」が人生の主軸になっていくなんて、当時のかてこさんは思ってもいませんでした。

2008年:“舞台”との向き合い方が変わった転機の年

1公演/月ペース

初めて自分でチケットを買い、演劇を中心に観劇を開始。
劇場の空間、座席の違い、演出の工夫……観るたびに新しい発見があり、“舞台”の世界にどんどん引き込まれていったといいます。

非日常の中で得た気づきや刺激が、やがて日常の一部になりはじめた、最初の年でした。

2009〜2013年:“推し”と出会い、劇場の旅へ

5~6公演/月ペース

この時期、かてこさんの“舞台”活動は本格稼働期へ。
お気に入りの演者——いわゆる“推し”との出会いがあり、出演作を追いかけて地方遠征までするように。

関東圏にとどまらず、大阪・名古屋・新潟・宮城・北海道へも足を運ぶなど、行動範囲は全国へと広がりました。
観劇は「趣味」から「習慣」になっていきました。

2014〜2019年:“舞台”が日常になっていた頃

8~15公演/月ペース

観劇ペースはさらに加速し、月8〜15公演へ。
もはや「年間100公演」は当たり前に(かてこさん本人の自覚はありませんでしたが…笑)。

演劇・コンサートに加えて、ミュージカルや舞台挨拶付き映画も観劇対象に。
昼と夜の“ハシゴ観劇”は日常茶飯事。朝イチで映画、午後も映画、夜は舞台——そんな「3本立て」の日もあったとか。

優先すべきは何よりも”舞台”、「その公演時間にその場にいること」
遠征先でかかる費用は最小限に、でも劇場“ハシゴ”は最大限満喫します。

2020〜2023年:コロナ禍でも、心の糧を絶やさず

約10公演/月ペース

コロナ禍で多くの公演が中止・延期になる中でも、かてこさんは“舞台”との関わりを絶やすことはありませんでした。
人数制限付きで開催された公演や、配信・ライブビューイングも積極的に視聴。

「観ることが応援になる」——

その信念のもと、演者・スタッフ・劇場すべてへのリスペクトを込めて、“観客”として舞台文化を支えたい意思を貫いた時期でした。

2024年〜現在:骨折からの復帰、そして再始動

5~8公演/月ペースで進行中

かてこさんにとっては大きな試練の年となった2024年。
骨折により、約5ヶ月間、“舞台”活動が完全にストップ。

しかし、完治後すぐに”舞台”活動を再開。
現在は月5〜8公演ペースで進行中、かつてと変わらぬ熱量で“舞台”と向き合っています。

日課のように積み重なっていた年間100公演

2025年3月、紙チケットのデジタル整理を通じて、「年間100公演」を何年も継続していたことに、あらためて気づいたかてこさん。

「観に行くこと」は、かてこさんにとって特別なことではなく、もはや日課のようなもの。

“舞台”という文化に静かに、でも確かに寄り添い続ける人がいる。
この事実を、関わるすべての皆さんに伝えていきたい。
観劇ド素人ながら、伝えることで応援したい——そんな気持ちが湧いてしまうのでした。

わたしからすれば、年間100公演なんて、想像もつかない数字。
でも、それは積み重ねた「be curious」の結果であり、心からのリスペクトの現れなのだと感じます。

次回は、かてこさんの“舞台”への思いが変わった、きっかけの1本についてお届けします。
どうぞお楽しみに。