劇場アニメ『ベルサイユのばら』舞台挨拶付き上映会~色あせない“愛と運命”が、歌と声でよみがえる~

2025年2月2日、TOHOシネマズ日比谷。

2026年5月から放送・配信でも楽しめるようになった、
劇場アニメ『ベルサイユのばら』。

今回は、劇場公開を記念して開催された
「舞台挨拶付き上映会」を、
かてこさんとともに観てきた日のことを思い出しながら振り返ります。

登壇したのは、
オスカル役の沢城みゆきさん、
マリー・アントワネット役の平野綾さん、
アンドレ役の豊永利行さん、
フェルゼン役の加藤和樹さん、
そしてナレーションを務めた黒木瞳さん。

まさに、豪華キャストがそろった特別な上映会。

映画館で作品を観るだけではなく、
その作品に声を吹き込んだ方々の言葉を直接聞ける時間でもあり、
印象深い一日でした。

(2025年かてこさん撮影:TOHOシネマズ日比谷にて)

原作連載から50年以上。色あせない『ベルサイユのばら』

『ベルサイユのばら』は、池田理代子さんによる名作漫画。

1972年より「週刊マーガレット」で連載され、
革命期のフランスを舞台に、
懸命に生きる人々の愛と人生を描いた作品です。

物語の中心にいるのは、
将軍家の跡取りとして“息子”のように育てられた、
男装の麗人オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ。

そして、隣国オーストリアからフランスへ嫁いできた王妃、
マリー・アントワネット。

オスカルの従者であり幼なじみのアンドレ・グランディエ。

さらに、スウェーデンの伯爵、
ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン。

栄華を誇るベルサイユを舞台に、
それぞれの想いが交錯し、
やがてフランス革命という激動の時代へと飲み込まれていきます。

身分、性別、立場、恋、忠誠、運命。

それらに縛られながらも、
自分の人生をどう生きるのか。

その問いが、50年以上経った今でも、
まったく古びずに胸へ迫ってくる作品です。

「薔薇は美しく散る」の記憶から始まるベルばら体験

アニメ『ベルサイユのばら』といえば、
まず思い浮かぶのは、やはり主題歌。

「薔薇は美しく散る」。

あの旋律は、作品の世界観に見事に重なっていて、
一度聴いたら忘れられない強さがあります。

かてこさんも、
今でも自然と口ずさめるほど、記憶に残っているそうです。

華やかで、気高くて、
けれどどこか儚い。

まさに『ベルサイユのばら』という作品そのものを、
音楽で表しているような主題歌。

今回の劇場アニメを観ながら、改めて、
あの作品が持っていた強い記憶と再会したように感じました。

懐かしいのに、新しい。

知っている物語のはずなのに、
今の映像、今の声、今の音楽で観ると、
また違う感情が動き出す。

名作が時代を越えるというのは、
こういうことなのかもしれません。

ミュージカル要素が加わった、新しい劇場アニメ

今回の劇場アニメ『ベルサイユのばら』は、
1979年のテレビアニメ全40話の流れを踏まえつつ、
新たにミュージカル要素が取り入れられています。

この“歌”の要素が、
かてこさんにとっても印象的だったようです。

特に、メインキャラクターを演じる声優陣の歌唱。

オスカル、マリー・アントワネット、アンドレ、フェルゼン。

それぞれの想いが、
台詞だけではなく歌によって表現されることで、
感情の揺れがよりはっきりと伝わってきます。

マリー・アントワネットとフェルゼンの、
抑えきれない燃え上がる愛。

オスカルがフェルゼンに抱く、
密かな想い。

そして、アンドレがオスカルへ向け続ける、
一途な愛。

それぞれの恋が、
美しいだけでは終わらず、
時代や立場に引き裂かれていく。

歌が入ることで、
登場人物たちの感情がより前に出てきて、
舞台を観ているような感覚もあったそうです。

映画館で観ているのに、
どこか“舞台的”に感じる。

このあたりが、
観劇好きのかてこさんにとっても、
楽しめるポイントになったようです。

(※画像はイメージです。)

オスカル、アンドレ、フェルゼン。そしてマリー・アントワネット

『ベルサイユのばら』の魅力は、
誰か一人だけの物語ではないところにもあります。

オスカルは、
自分に課せられた役割と、
自分自身の心の間で揺れながら生きていきます。

フェルゼンは、
マリー・アントワネットへの愛を抱えながら、
時代の波に翻弄されていきます。

アンドレは、
オスカルを近くで支え続けながら、
一途な想いを胸に秘めています。

そしてマリー・アントワネットは、
王妃という立場でありながら、
ひとりの女性として恋をし、
孤独を抱え、運命に向き合っていきます。

今回の劇場アニメでは、
マリー・アントワネットの描かれ方も印象的だったとかてこさん。

贅を尽くした生活によって、
市民の怒りを買ってしまう存在ではある。

けれど、ただの“色恋に走った悪女”としては描かれていない。

少しくすっとしてしまうような場面もあり、
人間らしさや弱さも感じられる。

完全な悪役として切り捨てるのではなく、
その時代の中で生きた一人の女性として見せてくれるところが、
かてこさんには良かったようです。

ルイ16世の“懐の深い愛”に、改めて気づく

今回、かてこさんが特に印象に残ったのが、
ルイ16世のマリー・アントワネットへの愛でした。

『ベルサイユのばら』というと、
どうしてもオスカル、アンドレ、フェルゼン、
そしてマリー・アントワネットの恋に目が向きがちです。

けれど今回改めて観ることで、
ルイ16世の懐の深さに気づけたことも、新たな発見でした。

マリー・アントワネットの心が、
必ずしも自分だけに向いていないこと。

王妃として、女性として、
彼女が揺れ動いてしまうことは当然。

自分には彼女の心を引き止めきれない部分がある。

そのことをわかっているような、
控えめで大きな愛。

その描かれ方に、
かてこさんも思わずうるっとしてしまったそうです。

華やかな恋や、劇的な運命だけではなく、
言葉にしすぎない愛もある。

今回はルイ16世の描かれ方によって、
昔とは違った印象を受けました。

(※画像はイメージです。)

豪華キャストの舞台挨拶で感じる“声の力”

今回の上映会は、
本編上映だけではなく、舞台挨拶付き。

沢城みゆきさん、平野綾さん、豊永利行さん、加藤和樹さん、
そして黒木瞳さんという豪華な顔ぶれが登壇しました。

アニメ作品は、
映像として完成されたものを観る体験ですが、
舞台挨拶でキャストの言葉を聞くと、
その作品がどのように作られたのか、
どんな想いで役に向き合っていたのかを
感じ取ることができる貴重な時間です。

声は、姿が見えない分、
キャラクターの感情そのものとして届きます。

だからこそ、
その声を担当した方々が目の前に立ち、
作品について語る時間は、
とても特別です。

映画館でありながら、
生の言葉を聞ける。

“観劇”に近い体験ができた舞台挨拶付き上映会でした。

“名作”は、何度でも今の時代によみがえる

『ベルサイユのばら』は、
漫画、宝塚歌劇、テレビアニメ、そして劇場アニメへと、
さまざまな形で受け継がれてきた作品です。

形が変わっても、
オスカルたちの生き様は色あせない。

むしろ、時代が変わるほどに、
「自分の人生をどう選び取るのか」というテーマは、
より強く訴えてくるようにも感じます。

身分や性別、家柄や役割に縛られる世界の中で、
それでも自分の心に従って生きようとする人々。

その姿は、
現代を生きる私たちにも、
どこか重なるものがあります。

華やかなベルサイユの世界。

美しい衣装や音楽。

けれどその奥には、
愛、孤独、葛藤、運命、そして革命という、
大きなうねりが流れています。

美しく咲き、美しく散る物語に、再び心を奪われて

劇場アニメ『ベルサイユのばら』舞台挨拶付き上映会。

かつてのアニメの記憶と再会しながら、
新しい歌、新しい声、新しい映像で、
もう一度『ベルサイユのばら』の世界に触れる時間でした。

オスカルの気高さ。
アンドレの一途な愛。
マリー・アントワネットとフェルゼンの燃え上がる想い。
そして、ルイ16世の深い愛。

それぞれの人物が、
それぞれの立場で懸命に生きているからこそ、
この物語は今も胸を打ちます。

美しく咲き、
美しく散る。

その言葉がこれほど似合う作品は、
やはり『ベルサイユのばら』なのかもしれません。

映画館で観る劇場アニメでありながら、
舞台挨拶という“生の時間”も含めて、
かてこさんにとって忘れがたい一日となった上映会でした。

ステージに立つ人、その世界を創り上げるすべての人に、心から拍手を。

(Coffee break…)
動画視聴のおともに、温かい一杯を。

ブルーボトルコーヒー

関連作品

劇場アニメ『ベルサイユのばら』は、動画配信でも視聴できます。

歌と声でよみがえるオスカルたちの愛と運命、そしてマリー・アントワネットやルイ16世の描かれ方まで、映画館で感じた美しくも儚い生き様をもう一度。

記事を読んで気になった方は、ぜひ劇場アニメ本編、あるいは1979年アニメ本編を振り返ってみるのはいかがでしょうか。

舞台ファイル:劇場アニメ『ベルサイユのばら』舞台挨拶付き上映会

今回、かてこさんが赴いた日程は以下の通りです。

【公演名】劇場アニメ『ベルサイユのばら』舞台挨拶付き上映会
【公演期間】2025年2月2日
【会場】TOHOシネマズ日比谷
【原作】池田理代子
【監督】吉村 愛
【脚本】金春智子
【キャラクターデザイン】岡 真里子
【音楽プロデューサー】澤野弘之
【音楽】澤野弘之、KOHTA YAMAMOTO
【アニメーション制作】MAPPA
【製作】劇場アニメベルサイユのばら製作委員会
【登壇者】
オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ:沢城みゆき
マリー・アントワネット:平野 綾
アンドレ・グランディエ:豊永利行
ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン:加藤和樹
ナレーション:黒木 瞳

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