2026年7月、有明アリーナで開催された『ACEes Arena Tour 2026 “V”』を観てきたかてこさん。
ACEesは、浮所飛貴さん、那須雄登さん、作間龍斗さん、深田竜生さん、佐藤龍我さんによる5人組です。
今回は、ACEesのメンバーに特定の“推し”がいたわけではなく、友人に誘われて足を運んだライブでした。
会場に入ってみると席がとてもよく、ステージ上の5人の表情や動きまでしっかりと見える距離。
そしてライブが始まると、デビュー前のグループという先入観は、すぐに吹き飛ばされることに。
歌、ダンス、演奏、フライング、和太鼓、ブレイクダンス。
5人それぞれが自分の見せ場を持ち、アリーナ会場を埋める観客を惹きつけていく姿は、
すでに一つの完成されたグループのように感じたかてこさん。
今回は、ACEesの5人が見せた実力と、
デビューを目指す彼らの切実な思いに心を動かされたライブを振り返ります。

(2026年かてこさん撮影:有明アリーナ前、開演前のワクワクする時間)
有明アリーナを一気に包んだオープニング
ライブは、ACEesのオリジナル曲「PROLOGUE」からスタート。
続く嵐の「Troublemaker」では、浮所飛貴さんの
「ヘイ有明!飛べー‼」
という掛け声に合わせて、会場全体が一斉にジャンプします。
ステージと客席の距離が一気に縮まり、
有明アリーナ全体がACEesの空気に染まっていくようなオープニング。
「Acting out」では、足元から火花が散る演出のなか、5人が激しいダンスを披露。
華やかなアイドルらしさだけでなく、
力強さや勢いも感じさせるパフォーマンスで、序盤から客席を圧倒します。
デビュー前のジュニアによるライブとはいえ、
アリーナ公演として見応えのあるステージがつくられていました。
半年間かけて身につけた、5人それぞれの特技
今回のライブで特に印象に残ったのが、メンバーそれぞれが新たな特技を披露するコーナーです。
5人はこのツアーに向けて、約半年間をかけて新しい技術や表現に挑戦してきたそうです。
単に「少し練習してみました」という余興ではありません。
それぞれがステージ上で一つの演目として成立させられるところまで磨き上げており、
5人の本気が伝わる完成度の高いパフォーマンスに、ただただ圧倒されるばかりでした。
佐藤龍我さんのサックス演奏
特技コーナーの始まりを飾ったのは、佐藤龍我さんのサックスソロ。
ステージ上で楽器を構える姿には華があり、
その音色によってライブの空気が大きく変わっていきます。
歌やダンスだけでなく、生演奏という新しい表現を身につけたことで、
佐藤さん自身の見せ方もさらに広がっているように感じました。
浮所飛貴さんと作間龍斗さんのエアリアル
浮所飛貴さんと作間龍斗さんが披露したのは、地上約8メートルで行うエアリアル、
いわゆるシルクフライングです。
布を使いながら身体を支え、宙を舞う二人。
アイドルライブにおけるフライングというと、
装置につられて客席の上空を移動する演出を思い浮かべます。
しかし、今回披露されたものは、それとはまったく異なるもの。
身体の力だけで布をつかみ、姿勢を保ち、空中で美しい形をつくっていきます。
かてこさんが特に驚いたのは、その完成度でした。
決して“お遊戯レベル”の披露ではなく、
一つのエアリアル演目として見応えのあるパフォーマンスに仕上がっていたのです。
「君と… Milky way」では、
作間さんのピアノ演奏と浮所さんのフライングが重なります。
地上で奏でられる静かなピアノと、その上空を舞う浮所さん。
音楽と身体表現が一つになった、幻想的な場面でした。
深田竜生さんの和太鼓
深田竜生さんは、力強い和太鼓の演奏を披露しました。
身体全体を使って太鼓を打ち鳴らす姿は迫力があり、
会場に響く重低音が客席まで伝わってきます。
アイドルらしい軽やかなダンスとは異なる、
野性味や力強さを前面に出した見せ場でした。
那須雄登さんのブレイクダンス
那須雄登さんが挑戦したのは、ブレイクダンス。
床の上で身体を回転させるウィンドミルなど、本格的な技を次々に披露します。
後半では、深田さんの和太鼓と那須さんのブレイクダンスが融合。
さらに嵐の「P・A・R・A・D・O・X」へとつながり、
和太鼓の響きと激しいダンスを取り入れたオリジナルのステージが展開されました。
別々に披露された特技が、最後にはグループの演目として組み合わされていく構成も見事でした。

(※画像はイメージです。)
5人の個性を生かしたユニットパフォーマンス
特技だけでなく、メンバーの組み合わせによって生まれるパフォーマンスも、
今回のライブの見どころでした。
「magnet」では、浮所飛貴さんと那須雄登さんがシンメトリーを意識したダンスを披露。
二人の動きが鏡のように重なり合い、それぞれのスタイルの違いを生かしながら、
一つの世界をつくり上げていきます。
「まいったネ 今夜」では、作間龍斗さん、深田竜生さん、佐藤龍我さんが華麗なダンスを披露。
5人全員で見せる場面とはまた違い、
少人数だからこそ一人ひとりの動きや表情が際立っていました。
ACEesは5人組ですが、それぞれが異なる雰囲気と得意分野を持っています。
誰か一人だけが突出するのではなく、組み合わせによってグループの表情が変わっていくところも、
ACEesの魅力なのかもしれません。
思わず口にしたくなる「Say it!えいし〜♡」
ライブ中盤に披露された「Say it!えいし〜♡」は、
ACEesのメンバー紹介ソングです。
曲名からして一度聞いたら忘れにくく、
客席とのコール&レスポンスも含めて、とても中毒性の高い一曲でした。
ファンが声を出し、メンバーが応え、会場全体で一つの曲を完成させていきます。
初めてACEesのライブを観た人でも自然と参加できる、
ライブらしい楽しさにあふれていました。
「希望の丘」では、メンバーがトロッコに乗って客席の近くを回ります。
ステージ上で本格的なパフォーマンスを披露する一方で、
ファンの近くまで足を運び、一人ひとりに視線や笑顔を届ける。
アリーナライブに欠かせないファンサービスも、しっかりと盛り込まれていました。
有明アリーナに現れた“帝国劇場”
ライブのなかでも印象的だったのが、「LET’S GO TO EARTH」の場面です。
ステージに大階段が現れ、5人はきらびやかな衣装をまとって登場。
2025年に建て替えのため休館した帝国劇場を思わせる、
華やかでクラシカルな空間が有明アリーナに広がりました。
今回のツアーでは、ライブ全体の演出に作間龍斗さん、
衣装に佐藤龍我さんのこだわりも反映されたと伝えられています。
アリーナという大空間に階段を据え、
歴代の舞台や先輩たちから受け継いできた世界を表現する構成からは、
ジュニアとして積み重ねてきた時間への思いも感じられました。
さらに、このブロックでは、メンバーがそれぞれ自分のアイドル人生の始まりや、
初めて大きな役割を任された思い出の曲をセンターで歌います。
今の5人が突然ここに現れたのではなく、それぞれに長いジュニア時代があり、
さまざまな経験を重ねてきたことが伝わる場面でした。

(※画像はイメージです。)
デビュー前とは思えない、アリーナライブの完成度
ACEesのメンバーには、ジュニアとして10年以上活動してきた人もいます。
歌やダンスだけでなく、舞台やドラマ、バラエティーなど、
それぞれが長い経験を積んできました。
だからこそ今回のライブには、若さや勢いだけではない安定感を感じました。
5人で歌う場面ではグループとしてまとまり、
ソロやユニットでは一人ひとりの個性を見せる。
さらに、サックス、ピアノ、エアリアル、和太鼓、ブレイクダンスまで、
それぞれが新しい表現にも挑戦する。
グッズを持った大勢のファンが集まり、曲が始まれば会場が一体となる。
オリジナル曲もあり、アリーナツアーを成立させる力もある。
かてこさんの目には、すでにデビューしているグループにも引けを取らないほど、
完成度の高いステージに映ったといいます。
それでもACEesは、限られた条件のなかで、それぞれの特技や身体表現を取り入れ、
5人にしかできないステージをつくり上げていました。
だからこそ、デビューによって活動の場や表現の幅がさらに広がったとき、
5人がどのような景色を見せてくれるのかと思わずにはいられませんでした。

(2026年かてこさん撮影:有明アリーナ前にて)
ジュニアであるがゆえの悔しさもある
華やかで楽しいライブのなか、最後の挨拶では、ステージの空気が大きく変わりました。
佐藤龍我さんが、ジュニアであるがゆえにできないことが多いこと、
デビュー組との間にある差、そして、もっと上へ行きたいという思いを語ったのです。
言葉の途中では、悔しさをこらえきれず涙を流す場面もありました。
「デビューしたい」
その思いは、単なる目標というよりも、長い時間をジュニアとして過ごしてきた本人だからこその、
切実な願いとして伝わってくるものでした。
佐藤さんの言葉を聞きながら、会場では多くのファンもともに涙を流していました。
ステージに立つ本人たちだけでなく、
長く応援してきたファンにとっても、デビューは大きな願いなのでしょう。
ライブでどれほど素晴らしいパフォーマンスを披露しても、
人気があっても、それだけで必ずデビューできるわけではありません。
本人たちの努力だけでは越えられない線が、確かに存在している。
華やかなステージの最後に、その厳しい現実を突きつけられたような気がしました。
名もなきジュニアたちの存在
ACEesのライブを観たことで、かてこさんは、
ステージの向こう側にいる多くのジュニアたちのことも考えたといいます。
ACEesの5人は、すでにグループ名を持ち、多くのファンに応援され、
アリーナのステージに立っています。
しかし、その手前には、まだグループにも所属していないジュニアや、
名前を広く知られていないジュニアも大勢います。
同じように歌やダンスを学び、いつかステージの中心に立つことを夢見ながら活動していても、
全員がデビューできるわけではありません。
デビューできる人と、できない人。
その線が、どこでどのように引かれているのか。
実力なのか、人気なのか、タイミングなのか、グループとしてのバランスなのか。
観客の立場からは、その基準を知ることはできません。
だからこそ、目の前で十分すぎるほどの実力を見せたACEesが、
まだデビュー前であるという事実に、驚かずにはいられませんでした。
デビューへ向けて応援したいと思ったライブ
友人に誘われ、特定の推しもいないまま足を運んだ『ACEes Arena Tour 2026 “V”』。
そこで目にしたのは、デビュー前という言葉だけでは片づけられない、
完成度の高いステージでした。
半年間かけて身につけた特技を披露し、それぞれの個性を生かしながら、
5人で一つのライブをつくり上げていました。
ファンを楽しませる華やかさがあり、アリーナを盛り上げる力があり、
もっと上へ進みたいという強い覚悟もありました。
ライブを観るまでは、ACEesに特別な思い入れがあったわけではありません。
それでも、5人の実力と悔しさを目の前で受け取ったことで、
この先の行方が気になるグループになりました。
デビューが決まっているから応援するのではなく、
まだ何者になるか決まっていない時間を見守る。
それもまた、ジュニアを応援することの特別さなのかもしれません。
ACEesの5人が、いつか自分たちの望む場所へたどり着けることを願わずにはいられないライブでした。
ステージに立つ人、その世界を創り上げるすべての人に、心から拍手を。
舞台ファイル:ライブ『ACEes Arena Tour 2026 “V”』
かてこさんが赴いた公演日程は以下の通りです。
【公演名】『ACEes Arena Tour 2026 “V”』
【公演期間】2026年7月10日 ~ 2026年7月12日
【会場】有明アリーナ
【出演者】ACEes:浮所飛貴、那須雄登、作間龍斗、深田竜生、佐藤龍我
観劇&ライブ プラスアイテム
劇場やライブ会場での時間、その日を、少しだけ快適にしてくれる観劇アイテムをまとめました。
みなさまの観劇体験がよりよいものとなりますように。
双眼鏡(オペラグラス)
2、3階席はもちろん1階席でも、表情や舞台設定、背景、衣装の細部まで楽しみたいときに。
はじめての双眼鏡なら、小型なものから。
性能にも多少こだわりたい方には。
水筒
開演前後の水分補給に。劇場周辺で飲み物を探す手間を減らせます。
観劇中の集中力を維持するもの
BASE FOOD
小腹が空いて観劇の集中力が途切れないように。開演前や休憩時間に、手軽に栄養補給を。
ナリス ぐーぴたっクッキー
小腹が空いたときのお守りに。観劇前後の軽い携帯食として。
立見観劇にあると便利なもの
折り畳み椅子
立見だからって、立ちっぱなしでいる必要はないので、持っていくだけで快適に。
夏の観劇にあると便利なもの
携帯扇風機
駅から劇場までの移動や、開場待ちの暑さ対策に。
日傘
劇場までの移動や、物販列に並ぶとき、日差し対策に。
ネッククーラー
真夏の観劇・遠征・屋外待機の体力温存、熱中症対策に。
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舞台は、一期一会。
同じ公演は、二度とありません。
だからこそ――
「観たい」という気持ちを、最後まであきらめない方法もあります。
チケットを“譲る人”と“譲ってもらう人”でつながる、
もうひとつの観劇のかたちについてまとめました。
チケットを“譲る・譲ってもらう”ってどうするの?~はじめての“リセール文化”入門編~
同じ舞台でも、
どこで観るかによって、まったく違う作品に見えることがあります。
前方・後方・上手・下手――
席によって変わる舞台の見え方については、こちらにまとめています。